「辛いものを食べると代謝が上がって痩せる」とはよく言われますよね。
体がぽかぽかして汗が出てくるので健康によさそうな感覚もあり、ダイエット中に積極的に辛いものを摂取しているという人も少なくないのではないでしょうか?
しかし辛いものを食べると痩せるという説の根拠をきちんと知って実践している人は少数派でしょう。
そこで今回は辛いものには本当にダイエット効果があるのか?について調べてみました。
なぜ「辛いもの=痩せる」と言われているのか?
辛いものを食べると痩せるとされている一番の理由は、体が温まって汗が出てくることにあります。
人間が汗をかく原因を大きく分けると、以下の3つに分類されます。
1.温熱性→運動時や暑いとき
2.精神性→緊張時や精神的に不安定なとき
3.味覚性→辛いものを食べたとき
辛いものを食べたときに汗をかくのは3の味覚性です。
「汗をかく=代謝している」というイメージから、『辛いものを食べる→汗をかく→代謝がよくなっている→痩せる』という認識を持っている人が多いのです。
辛いものを食べると痩せるという事実はない!
辛いものを食べたときにかく味覚性の汗は、香辛料が汗腺を刺激して生じる発汗であり、脂肪が燃焼されているわけではありません。
=辛いものを食べて痩せるという事実はありません。
では辛いものにダイエット効果があるというのは全くの嘘なのか?というとそうでもありません。
唐辛子の辛み成分である「カプサイシン」には、そのものに脂肪を燃焼する効果はありませんが、脂肪の分解を促す働きがあります。
つまり、辛いものを食べること自体では痩せませんが、辛いものを食べることでダイエットを助ける効果はあるということです。
カプサイシンを摂取してから運動をすることで普通に運動するよりも脂肪燃焼の効果が上がりやすくなるため、辛いものと運動を組み合わせることでダイエット効果を期待することができます。
辛いものを食べるデメリットはある?
取り入れ方によってダイエット効果も見込める辛いものですが、注意すべき点もあります。
まず、辛いものには食欲増進効果があるため、逆に食べすぎてしまう可能性があるということ。辛いものを食べると内臓が刺激されることによって消化液の分泌が促進されるため、食欲が増しお酒も進みます。
ダイエット効果を期待してたのに食べすぎ飲みすぎた…ということになっては本末転倒です。
また、もうひとつは食べすぎると胃腸が荒れる危険性があるということです。
成人一人当たりのカプサイシンの摂取限度量は、5mgx体重と言われています。例えば体重50kgほどの人であれば粉末の唐辛子を大さじ一杯分くらいです。
辛いものを過剰に摂取しすぎるとこのようなデメリットもありますので、分量を調整しながら食べるようにしましょう。
まとめ
辛いものを食べても痩せるという事実はないものの、辛いものには脂肪の分解を助ける働きがあります。
辛いものダイエットをしたい人は、辛いものを食べたあとに体を動かして、しっかり運動によって汗を流すとよさそうです。(※食後すぐの運動はNG!)