フルーティな風味が特徴で料理やドレッシング、ドリンクなどに幅広く使われるリンゴ酢。
昔からあるというイメージを持っている人は少ないかもしれませんが、実はリンゴ酢には長い歴史があり、古くから人々の健康を支えてきました。
今回はそんな健康効果抜群のリンゴ酢について、『リンゴ酢が体にもたらす5つのメリット』をまとめてみました。
リンゴ酢(アップルサイダービネガー)とは?
リンゴを砂糖と酢に浸けた果実酢(フルーツビネガー)をリンゴ酢と認識している方も多いと思いますが、リンゴ酢は正確にはリンゴの果汁を発酵させたものです。
シードルと呼ばれるリンゴ酒と同様の製法で、リンゴから抽出した果汁に酵母を加えて発酵させ、さらにマザーと呼ばれる酢酸菌を加えて発酵させて作られます。
リンゴ酢の主成分は酢酸であり、およそ5%が含まれます。
※今回ご紹介するリンゴ酢の効果・効能は、リンゴを酢と砂糖に浸けてつくるフルーツビネガーではなく、リンゴの果汁を発酵させたリンゴ酢のことを指します。
リンゴ酢が体にもたらす5つのメリットとは?
殺菌・抗菌作用がある
現代医学の父と呼ばれるヒポクラテスは、2000年以上前に酢を使って傷口を綺麗にしていたと言われています。
その時代から酢の殺菌作用は注目されており、長らく感染症の消毒や治療に酢が使われてきました。
酢の主成分である酢酸には有害なバクテリアを殺したり繁殖を防ぐ作用があるため、消毒剤や天然防腐剤としても使われています。
また、これに関しては科学的な証明はされていないものの「ニキビにリンゴ酢の原液を塗ると治る」という説もあるなど、人体や食品への高い殺菌・抗菌作用が期待されています。
血糖値を下げる働きがある
ある研究では『食事中に酢を摂取したことによりインスリン感受性が19%~34%改善された』というデータが出ており、酢は血糖値とインスリンレベルを大幅に低下させると考えられています。
多くの研究結果によって、酢は高血糖値によって引き起こされる糖尿病の改善だけでなく、老化や慢性疾病の予防にも効果があると見込まれています。
また、食後の血糖値上昇も抑制することができるため、料理や食事中のドリンクにリンゴ酢を使用するといいでしょう。
ダイエットを助ける
残念ながらリンゴ酢そのものに痩せる効果はありませんが、酢には満腹感を高める効果があることからダイエットにも有効です。
高炭水化物の食事と一緒に酢を摂取した場合に、満腹感が増し1日を通して200~275キロカロリーほど摂取カロリーが少なくなったという研究結果があります。
飲むだけで痩せるという効果はないものの、毎日リンゴ酢を摂取することで長期的な体重の減少に役立ちます。
心臓の健康に効果がある
酢には心臓病の要因となるいくつかの危険因子を改善する可能性があり、健康な心臓をつくるとされています。
現代会では動物実験に留まっているため人間の心臓病のリスク低下に繋がるという確たるエビデンスはないものの、今後も研究が進められていくでしょう。
美肌効果がある
リンゴ酢には皮膚のpHのバランスを取り戻し、肌の保護バリアを改善する働きがあります。
乾燥肌や湿疹などの治療法としても有効とされており、リンゴ酢を使用した洗顔料や化粧品も販売されています。
ただし、ひどく荒れた肌などに使用すると悪化することもあるため、肌のコンディションを見ながら取り入れることをおすすめします。
リンゴ酢を摂取する際の注意点!
リンゴ酢には酢酸が含まれるため、原液のまま飲むと胃や食道が荒れる可能性があります。
ストレートでそのまま飲む用に作られているもの以外は、希釈したり料理に使うなどして摂取するようにしましょう。
また、酢には歯の表面を覆うエナメル質を溶かす作用があるため、飲んだ後にすぐに歯を磨くのはNG!
飲む前に歯を磨くか、飲んだ後にはフッ素入りのマウスウォッシュで口をゆすぐなどして歯へのダメージを抑えることが必要です。
まとめ
海外では人気が高いリンゴ酢ですが、近年は日本でもリンゴ酢需要が高まってきています。
1日1~2回大さじ1杯のリンゴ酢を摂取することで体にいい効果があるとされているので、毎日の習慣にしてみてはいかがでしょうか?